透き通るような切り身になってもゲソやミミがまだ動いている、極めて活きの良いイカの活き造りはどのようにつくられるのか。元祖河太郎のイカの活造りのつくり方をご紹介します。
●ケンサキイカの活造りのつくり方
- オーダーが入ったら、いけすから網を使ってイカをすくう
- イカの重さを測る(はかり売りのため)
- イカをまな板に乗せる。イカの頭(ミミ)を手前に、足(ゲソ)を奥に置く
- 右側のミミを持ち上げて、ミミの付け根にそって胴体に包丁を入れる(内蔵を傷つけないように注意)
- 包丁を置いて、左手でイカを押さえ、右手で内蔵を取り出し身を洗う。この時大事なのは、スミ袋を破らないことと、殺菌された塩水で洗うこと。水道水で洗うと身が白くなる。
- 再びまな板に置いて、「身」(刺し身で食す部分)を左手で持ち、ミミの付け根に沿って包丁を入れ「姿」(身以外のゲソやミミの部分)と「身」を切り離す。姿を先に皿に盛り付ける
- 身の細い方(ミミが付いていた方)を左向き、皮目が上になるよう、まな板に乗せる
- 左手で身を押さえ、右手の親指を皮と身の間に入れて、皮を引っ張って剥ぐ
- 身を裏返して、薄皮とワタを包丁で削ぎ落とす
- 身を裏返したまま、縦方向に切り目を入れる
- 身を胴体方向に輪切り(引切り)して刺身にする
- 刺身を皿の上の姿に盛り付けて「完成」
イカの種類や店舗によって調理手順が異なる場合があります。
イカ1杯を活造りにする所要時間は1分以内。河太郎のなかで最も来客数が多い呼子店では、3人がまな板の前に立って分担して調理することで30秒というスピードで調理できます。